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Sysdig Sage が実現する、AIを活用した実践的な脆弱性管理

清水 孝郎
Sysdig Sage が実現する、AIを活用した実践的な脆弱性管理
Published by:
清水 孝郎
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Sysdig Sage が実現する、AIを活用した実践的な脆弱性管理
Published:
January 7, 2026
シスディグによるファルコフィード

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本文の内容は、2026年1月7日に Matt Kim が投稿したブログ(https://www.sysdig.com/blog/how-sysdig-sage-delivers-ai-powered-real-world-vulnerability-management)を元に日本語に翻訳・再構成した内容となっております。

すべてのセキュリティチームが経験したことのある瞬間があります。スキャンが完了し、結果が表示されるものの、次に何をすべきかが明確ではない状況です。何千件もの検出結果、数十件の重大な脆弱性――しかし、どこから手を付けるべきかが分かりません。本当の問いは「何を修正するか」ではなく、「どこから始め、どうやって最後までやり切るか」なのです。

Sysdigでは、この体験を再定義しようとしています。脆弱性管理は、当てずっぽうの作業や、終わりのないアラートに追われる競争であるべきではありません。重要なポイントを見極め、修正対応を導き、進捗を可視化・証明できる、インテリジェントでエンドツーエンドなワークフローであるべきです。それこそが、AIクラウドセキュリティアナリストである Sysdig Sage™ によって、私たちが実現しようとしているものです。

SysdigがAIと実環境のコンテキストを活用して脆弱性管理を変革する方法

日々、脆弱性データへの対応に追われているのであれば、この問題はすでに実感しているはずです。問題を見つけること自体は簡単ですが、それを効率的に修正することは容易ではありません。多くのスキャナーは大量の検出結果を突き付ける一方で、具体的な対応につなげるための文脈が乏しい、汎用的なリスクスコアの整理を利用者に丸投げしています。

Sysdig Sage は、AIによる推論と実際のランタイム可視性を組み合わせることで、この状況を変えます。単なるスキャン結果だけに依存するのではなく、Sysdig Sage は、どのパッケージが実行時に読み込まれているのか、どのイメージがデプロイされているのか、どのワークロードが外部に公開されているのかといった、実際に環境内で稼働している状況を分析します。このコンテキストを基に、どの脆弱性を優先すべきか、何から修正すべきかを判断します。

さらに、Sysdig Sage は環境に合わせて最適化された、明確で段階的な修正ガイダンスを生成し、リスク低減に実質的な効果をもたらす重要度の高い修正作業に集中できるよう支援します。その結果、誤検知の削減、手作業によるトリアージの負担軽減、そしてより効果的な修復対応が実現されます。

1. 実環境のコンテキストに基づいて優先順位付けを行う

効果的な脆弱性管理の第一歩は、実際のリスク単なるノイズを切り分けることです。多くのツールはあらゆる項目を検出対象としてフラグを立てるため、文脈を欠いた大量の結果に埋もれてしまいます。Sysdigは、AIによる推論とランタイムインテリジェンスを組み合わせることで、今すぐ注目すべき脆弱性を明確に浮かび上がらせます。

Sysdig Sage を利用すると、脆弱性の対象範囲は大幅に絞り込まれます。Sysdig Sage は本番環境を自動的に特定し、複数のインテリジェントなフィルタリングを適用します。たとえば、使用されていないパッケージに関連する脆弱性を除外したり、実行時の前提条件が満たされていない場合は優先度を下げたりします。各フィルターの内容はプラットフォーム上で直接説明されるため、どのようにノイズが削減されているかを理解したうえで、自信を持って対応することができます。

不要なノイズが取り除かれると、Sysdig Sage は単なる深刻度スコアにとどまらず、何を最優先で対応すべきかを判断します。環境全体にどれほど広くその脆弱性が存在しているかといった要素を分析し、共通して使用されているイメージや依存関係を特定することで、影響範囲が拡大するポイントを明らかにします。たとえば、1つのベースイメージをアップグレードするだけで、十数件の重大な脆弱性を解消し、数百、場合によっては数千のワークロードにわたってリスクを一挙に低減できるケースもあります。

同時に、Sysdig Sage は実際の影響度修正のしやすさも考慮します。機密データの漏えいや、ビジネス上重要なサービスの停止につながる可能性のある脆弱性は優先度が引き上げられ、依存関係を壊すことなく安全に適用できる低リスクな修正も同様に上位に位置付けられます。これらの要素を総合的に評価することで、Sysdig Sage は単なる並び替えられた一覧ではなく、「どれが広範囲に影響し」「どれが危険で」「今すぐ修正可能か」に焦点を当てた、実行可能な対応計画を提示します。

2. 脆弱性をステップバイステップのガイダンスで修正する

修正すべき対象を特定した後の次のハードルは、「どうやって修正するか」を把握することです。どのライブラリのバージョンや、どのベースイメージのパッチを安全に適用できるのかを、いちいち調査する必要はありません。Sysdig Sage は、その当て推量をなくします。

Sysdig の脆弱性管理ワークフローの中で、Sysdig Sage は明確で実行可能な言葉で、ステップバイステップの修正ガイダンスを生成します。各推奨事項には、適用すべきパッケージやイメージ更新の内容が具体的に示されます。

これらの手順は、Jira のようなチケット管理システムに直接送信でき、開発者が対応に必要とするコンテキストがあらかじめ入力された状態で共有されます。優先度を巡る長いやり取りを重ねることなく、開発者はすぐに行動に移せる明確な依頼を受け取ることができます。

正確なガイダンスと開発ワークフローとの連携を組み合わせることで、Sysdig Sage は発見から修正までのタイムラグを解消し、環境内にリスクが存在する期間を短縮します。

3. 脆弱性修正の進捗を可視化し、成果を証明する

多くのセキュリティ担当者にとって、進捗を示すことは、実際に進捗を生み出すことと同じくらい重要です。セキュリティ責任者やコンプライアンス担当者への報告であれ、自身の管理のためであれ、実際の改善を反映する指標が必要になります。

Sysdig Sage は、リスクの曝露時間や修正までに要した時間といった、リスクポスチャーを示す指標を追跡します。レポートが必要な場面では、データをエクスポートしたりカスタムダッシュボードを作成したりすることなく、修正の傾向、ビジネスへの影響、コンプライアンスの進捗を強調した、監査対応可能なサマリーを提供します。これらの結果は、経営層や開発チームとも容易に共有でき、成果を可視化してフィードバックループを閉じ、全員が同じ成果目標に向かって足並みを揃えることができます。

継続的な脆弱性管理を実現する エージェンティック AI

Sysdig Sage は、Sysdig の Agentic Cloud Security Platform の中核を担う存在です。つまり、AIは単に提案するだけでなく、実際に行動するのです。

エージェンティック AI(Agentic AI)とは、目標指向のインテリジェンスであり、反復的なセキュリティタスクを自律的に処理するよう設計されています。環境を継続的に監視し、その固有の特性に適応しながら、人手をほとんど介さずにアクションを実行します。CVEsの整理に疲れることも、デプロイ変更を見逃すこともない、常に稼働し続けるチームメンバーがもう一人いるような存在です。

この自律性を支えているのが、Sysdigの深いランタイムにおける可視性です。コンテナ、サーバー、クラウドサービス全体にわたり、実行中のシステムコール、ログ、パッケージの挙動、プロセスの振る舞いをリアルタイムで取得することで、Sysdig Sage は業界でも最も包括的なコンテキストをもとに動作します。その推奨内容は静的な前提に基づくものではなく、実際に環境内で何が起きているかに根ざしています。これにより、脆弱性管理において、脆弱なライブラリが実際にロードされているかどうか、イメージが外部に公開されているかどうか、あるいはその脆弱性の影響が単一のインスタンスにとどまらないかどうかまで判断することが可能になります。

実務担当者にとってこれは、誤検知の削減、より賢明な優先順位付け、そしてセキュリティと開発の間で発生しがちなやり取りの大幅な削減を意味します。Sysdig Sage を利用しているチームからは、手作業によるトリアージにかかる時間を週あたり最大80時間削減し、重大な脆弱性の修正を90%高速化できたという報告もあります。AIが環境の実際の動作を正しく理解しているからこそ、すべての推奨が、より正確で、実行可能で、価値の高いものになるのです。

脆弱性管理の未来:継続的かつ自動化された修復

脆弱性管理は急速に進化しており、Sysdig Sage はそのギャップを埋める存在として、セキュリティ担当者が現実的なリスクに集中し、反復作業を自動化し、すべての修正が測定可能な効果をもたらしていると確信できるよう支援します。

Sysdig が進化を続ける中で、Sysdig Sage は脆弱性管理を「継続的な修復」へと前進させています。そこでは、特定・優先順位付け・修正が環境と同期して行われます。脆弱性は開発パイプラインの早い段階で可視化され、パッケージ更新は自動的に推奨され、低リスクな修正は定義されたガードレールの範囲内で実行することが可能になります。目標は単に修正を高速化することではありません。クラウドのスピードに合わせて、常時稼働するセキュリティを実現することです。

実務担当者にとってこれは、アラート対応に追われる時間を減らし、防御を強化するための時間を増やせることを意味します。最終的に、脆弱性が修正されてはじめて、脆弱性管理は完結します。Sysdig Sage を使えば、それをより速く、より賢く、そして継続的に実現できます。

Sysdig Sage が脆弱性管理をインテリジェントなアクションへと変える様子を、ぜひデモでご確認ください。今すぐデモをリクエスト!

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