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SREに「実用的なリアルタイム脅威検知」を提供

Reiko Nishii
SREに「実用的なリアルタイム脅威検知」を提供
Published by:
Reiko Nishii
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SREに「実用的なリアルタイム脅威検知」を提供
Published:
December 16, 2025
シスディグによるファルコフィード

Falco Feedsは、オープンソースに焦点を当てた企業に、新しい脅威が発見されると継続的に更新される専門家が作成したルールにアクセスできるようにすることで、Falcoの力を拡大します。

さらに詳しく

リアルタイム脅威検知の重要性が高まるなか、多くの製品が“リアルタイム”を謳います。しかし、 実際には APIログ中心の後追い検知ネットワークのメタデータ解析 に留まり、 コンテナ内部で起きている攻撃を捉えるには不十分なケースがほとんどです。

Sysdig は、これらの限界を根本から解消するために設計された クラウドネイティブ時代のランタイム防御基盤 です。

 この記事は、SRE が抱える「見えない」「ノイズが多い」「初動が遅れる」という課題を、技術的にどう解決するのかを整理します。

Sysdig のコアは“システムコール可視化”
──Wireshark 由来の技術で挙動をリアルタイム解析

Sysdig の最大の特徴は、創業者が Wireshark 開発者である背景から生まれた 「パケットの中身とシステムコールの両方をリアルタイムで観測できる技術」 にあります。

一般的な CWPP やクラウド監査ツールとは異なり、Sysdig は

  • どのコンテナで

  • どのプロセスが

  • どのファイルを触り

  • どの通信を行い

  • どの権限を使ったか

という 攻撃の本質的な挙動をその瞬間に捕捉 できます。

これにより、
ログでは絶対に見えない 侵害の“初動” を捉えることができます。

Kubernetesとクラウド上の挙動を自動で関連付け、攻撃の意図を特定

システムコールだけでは攻撃全体の文脈は分かりません。Sysdig はここに Kubernetes Audit Logs とクラウドイベント(CloudTrail / GCP Logging など)をリアルタイムで結合 します。

これにより、たとえば:

  • どの Pod が

  • どの ServiceAccount を使い

  • どの API を呼び

  • その裏でどんなプロセスが動いていたか

まで一気通貫で見えるようになります。

これは 「誰が」「どのように」「どの権限で」「何をしたのか」 を明確化し、SRE の初動対応を大幅に高速化します。

Falco ルールベースの精度で“誤検知を大幅に削減”

Sysdig は OSSのFalco をベースとした挙動検知エンジンを活用しています。Falco ルールは Kubernetes の文脈を理解した検知が可能で、
たとえば:

  • コンテナ内で突然 bash が起動

  • 本来通信しない外部 IP への outbound

  • 特権コンテナの生成

  • ホストファイルシステムの不正アクセス

など、本当に危険性の高い“異常挙動”だけを検知できます。

結果として、 他ツールにありがちな 誤検知の洪水(alert fatigue) が大幅に減り、SRE は「対応すべきインシデント」だけに集中できます。

自動隔離・プロセス kill・ネットワーク遮断で“オンコール前に攻撃を止める”

Sysdig は、「検知して終わり」ではなく、 攻撃の初動を止めるための 自動封じ込めアクション を提供します。

  • 不正プロセスの kill

  • Pod / コンテナの隔離

  • Egress のブロック

  • 権限の自動取り消し

これにより、夜間に SRE へオンコールが入る前に、 攻撃のラテラルムーブメントを阻止できるようになります。SRE の「呼び出し回数そのものを減らせる」ことが、Sysdig の実務上の大きな価値です。

インシデント調査を“数時間 → 数分”に短縮するフォレンジック機能

Sysdig は、攻撃や障害が起きた瞬間のコンテナ内部の動作を 完全なタイムラインで再現 できます。一般的なクラウド環境では証跡が消えてしまうため、後から調べることは困難ですが、Sysdig なら:

  • どのプロセスが何を実行したか

  • どの外部 IP と通信したか

  • ファイルの書き換え履歴

  • API 呼び出しと挙動の関連付け

がすべて残ります。

これにより、MTTR(解決時間)は劇的に短縮され、 長時間オンコールの原因となる 「初動調査の長期化」 を防ぐことができます。

「監視・セキュリティ・フォレンジック」をひとつの基盤で実現できる

SRE は複数のツールを使い分けることに疲れています。

  • 障害監視ツール

  • 不正攻撃検知ツール

  • クラウド監査ツール

  • フォレンジックツール

Sysdig はこれらを 1つのデータプレーン(システムコール可視化) に統合します。
運用をシンプルにしながら、境界の曖昧な「障害」と「攻撃」を同じ視点で分析できる。

これは SRE の運用負荷を下げつつ、組織全体のセキュリティレベルを引き上げる非常に大きな利点です。

まとめ:Sysdig は SRE のオンコールを“根本から減らす”リアルタイム防御を提供する

リアルタイム脅威検知の重要性が高まるなか、Sysdig は以下の点で SRE にとって最適な解決策となります。

  • システムコールレベルのリアルタイム監視

  • Kubernetes / クラウドイベントの高精度な相関

  • ノイズを抑えた Falco ベースの挙動検知

  • 自動封じ込めでオンコール発生前に問題を止める

  • フォレンジックを内蔵し MTTR を劇的に短縮

  • 監視・セキュリティの統合によりツール負債を軽減

Sysdig は、 「見えなかった攻撃を見える化し、SRE のオンコール負荷を最小化する」唯一のプラットフォーム です。

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