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本文の内容は、2026年5月6日に EMANUELA ZACCONE が投稿したブログ(Introducing headless cloud security: Run Sysdig inside your AI coding agents)を元に日本語に翻訳・再構成した内容となっております。
10年以上にわたり、Sysdigは業界で最も包括的なランタイムセキュリティデータを構築してきました。そして今日、私たちはセキュリティチームがそれを利用する方法を再定義しています。セキュリティはAIコーディングエージェントへ移行しつつあり、私たちはその変革をリードしています。Headless Cloud Securityによって、Claude CodeのようなAIコーディングエージェントの中から、Sysdigのデータと専門知識を直接利用できるようになります。
これは、ログインして使う新しいダッシュボードでも、クラウドセキュリティの漸進的な改善でもありません。脆弱性の修正、ポリシーの作成、脅威の調査といったセキュリティの作業が、エンジニアがすでに使っているツールの中で、検知から修正までシームレスに進められるようになる―それが、この発表で変わることです。
AIコーディングエージェントの中でSysdigを使うということ
「ヘッドレス」とは、システムのバックエンドとフロントエンドを切り離し、データやロジックをベンダーが用意したUIではなくAPIを通じて利用する考え方です。これをクラウドセキュリティに当てはめると、既成のUIを使わなくても、SysdigのCNAPP(クラウドネイティブアプリケーション保護プラットフォーム)を運用するために必要なものすべてを利用できる、ということになります。考え方の詳細は「ヘッドレスクラウドセキュリティとは?【完全ガイド】」で解説しています。
これをクラウドセキュリティに適用すると、ヘッドレスとは、既成のUIを使わなくても、Sysdigのクラウドネイティブアプリケーション保護プラットフォーム(CNAPP)を運用するために必要なすべてを利用できることを意味します::
- Claude Code、Codex、CursorのようなAIコーディングエージェントを通じてセキュリティを制御・カスタマイズできます。
- SysdigのAPIはMCPサーバーとして提供されるため、AIエージェントはAPIを直接コールするのではなく、やりたいことを指示するだけで必要な機能を使えます。
- エージェントスキルには、10年以上蓄積してきたセキュリティの知識にもとづく中核のワークフローが組み込まれています。
消えるのは、ベンダーによって規定されたインターフェースです。残るのは、本当に重要なものすべて――ランタイムに基づくシグナル、検知ロジック、そして何が問題なのかだけでなく、なぜそれが重要なのか、どう対処すべきかを示すコンテキストです。
セキュリティがコーディングエージェント内で動作するようになることで、UI中心のプラットフォームでは実現できないことが可能になります。それは、Git、Jira、CI/CDパイプラインのような、実際に修正作業が行われるツールとのネイティブ統合です。これにより、検知からプルリクエスト作成まで、環境を離れることなく真のエンドツーエンド修復を実現できます。
Headless Cloud Securityiは、単にSysdigプラットフォームを利用するための別の方法ではありません。それは、プラットフォームが実現できること自体を拡張します。これまでカスタム作業が必要だった統合はネイティブ機能となり、プログラマビリティによってUIでは実現できないワークフローが可能になり、さらにお客様自身の環境から得られるコンテキストによって、セキュリティの動作は継続的に強化されます。
SysdigのUIは、それを好むチームにとって依然として適切なインターフェースです。ヘッドレス・クラウドセキュリティは、すでにUIを主要な操作面として使わなくなったチーム、そしてこれからそうなるチームのためのものです。
何が変わるのか:現場でセキュリティが完結する
セキュリティがコーディングエージェントの中で動作するようになると、UI中心のプラットフォームではできなかったことが可能になります。Git、Jira、CI/CDパイプラインのように、実際に修正作業が行われるツールと直接つながることです。これにより、検知からプルリクエストの作成まで、作業環境を離れることなく一貫して対応できます。
Headless Cloud Securityは、単にSysdigプラットフォームを利用するための別の入口ではありません。これまで個別の開発が必要だった連携は標準の機能になり、プログラムから操作できることで、UIでは実現できなかったワークフローが可能になります。さらに、お客様自身の環境から得られるコンテキストによって、エージェントの判断は継続的に磨かれていきます。
従来のUI中心の運用と比べると、次のように変わります。
AI活用が進んでいるお客様は、すでにこの方向へ移行し始めています。アラートをトリアージし、Jiraチケットを生成し、修正案付きのプルリクエストを作成するコーディングエージェントを求めており、ツールを切り替えることなく、重要なイベントを対応すべき担当者へ届けたいと考えています。SysdigのデータをAPI経由で取得し、自社のオーケストレーションレイヤーに取り込み始めているお客様もいます。
Headless Cloud Securityは、こうしたワークフローを実現するものです。データへのアクセスだけでなく、専門知識、ガードレール、そしてシグナルを実際のアクションにつなげ、連携します。
同じ流れは、エンタープライズソフトウェア全体でも起きています。インターフェースはプラットフォームから切り離され、AIエージェントが複雑なシステムを操作する主要なオペレーターになりつつあります。セキュリティも例外ではありません。むしろ、攻撃者がすでにマシンスピードで行動しており、人が主導するワークフローでは追いつけないという点で、セキュリティこそ最も緊急性の高い領域です。
4つのワークフローで変わることクラウドセキュリティフロー、今すぐ利用可能
私たちはまず、セキュリティチームが日々直面している具体的な運用上の課題に合わせてを中心に設計し された4つのワークフローから提供を開始します。それぞれのワークフローで、これまで人が担っていた作業がどう変わるのかをご紹介します。
脆弱性管理と修復
CVEを手動でトリアージし、チーム間で修正対応を調整する代わりに、エージェントが最もリスクの高い脆弱性を特定し、担当者を判断し、Jiraチケットを作成し、修正を含むプルリクエストを生成します。
その結果として取り戻せるのは、分断されたツール間で修正対応を追い続けるために費やしていた時間です。
実際の検証の流れは「エージェント型の脆弱性管理をエンドツーエンドで:2,731 件の検出結果、承認された修正は 1 件」で紹介しています。
あなたの環境に合わせて最適化されたポスチャー管理
ほとんどのツールは、一般的な環境を前提としています。しかし、あなたの環境はそうではありません。あなたのアーキテクチャー、リスク許容度、コンプライアンス要件は、あなた固有のものです。エージェントは、自然言語でポリシーを定義できるようにし、それを強制可能なコントロールへ変換します。
その結果として取り戻せるのは、カスタムポリシーを作成・維持するための運用負荷です。
具体的な手順は「ヘッドレスクラウドセキュリティでカスタムクラウドセキュリティコントロールを迅速に作成する方法」で解説しています。
ランタイム脅威調査
現在の調査では、複数のツールにまたがるシグナルをつなぎ合わせ、何が起きたのかを頭の中で整理しながら理解する必要があります。エージェントは、ランタイムイベント、脆弱性データ、脅威インテリジェンスを相関分析し、攻撃経路をマッピングしたうえで、構造化されたレポートを生成します。
その結果として取り戻せるのは、手作業による相関分析に費やしていた時間と、最も経験豊富なアナリストへの依存です。
調査を担うスキルについては「ヘッドレスクラウドセキュリティのための Runtime Investigation Skill をご紹介」をご覧ください。
運用負荷のないオンボーディング
導入開始がプロジェクト化してしまうべきではありません。エージェントは設定を生成し、前提条件を検証し、各ステップで完全な透明性と承認プロセスを保ちながらカバレッジを展開します。
その結果として取り戻せるのは、実際に運用を開始できる「Day 1」にたどり着くまでに費やしていた時間です。
詳しくは「クラウドセキュリティのオンボーディングは、クラウドのスピードで動くべきです」をご覧ください。
エージェントに任せても、判断の根拠と主導権は変わらない
作業の進め方が変わっても、変わらないものがあります。何を根拠に判断するのか、そして最終的に誰が判断するのか、です。
データへのアクセスは全体像の一部にすぎません。必要なのは、それに加えてセキュリティインサイト、優先順位付けロジック、ワークフローに関する専門知識、そしてシグナルをアクションへ変換するためのコンテキストです。
これがSysdigの強みです。
私たちのプラットフォームは、業界最高水準の高精度な決定論的データを提供します。ワークロード、コンテナ、クラウドサービスに関する深くリアルタイムかつコンテキスト豊富なインサイトによって、AIエージェントはお客様の環境を理解し、リスクを分析し、それを低減するためのアクションを実行できます。
私たちは10年以上にわたり、このセキュリティのインテリジェンスを構築してきました。Falcoのランタイムシグナルの上に構築された私たちの検知、制御、対応ワークフローは、APIをラップしただけでは再現できない、蓄積されたセキュリティの知識そのものです。
具体的には、次の5つの点でエージェントの判断を支えます。
すべてはランタイムコンテキストから始まります
Sysdigのシグナルは、静的解析ではなく、実際のランタイム挙動に基づいています。コーディングエージェントが脆弱性の優先順位付けのためにSysdigへ問い合わせを行うと、実際の実行コンテキストに基づいたシグナルを取得します。つまり、何が実際に稼働しているのか、何がネットワークに公開されているのか、そしてあなたの特定の環境で何が悪用可能なのか、といった情報です。この決定論的な基盤こそが、エージェント主導のセキュリティを推測的なものではなく、信頼できるものにしているのです。
ガバナンスが組み込まれています
CNAPPスキルを使用して実行されたすべてのアクションは記録され、監査可能です。人による承認ゲートも全体を通じてサポートされています。エージェントが提案し、人間が判断します。これは単なる機能ではなく、中核となるアーキテクチャーの原則です。エンタープライズのセキュリティチームは、何が起きていて、なぜそうなっているのかについて完全な透明性がなければ、自律的なワークフローを採用することはできません。
修復を実行するスキルで、どのように人の確認を組み込んでいるかは「ヘッドレスクラウドセキュリティにおける Runtime Remediation Skill のご紹介」で詳しく説明しています。
専門知識が組み込まれています
エージェントスキルには、データ、ワークフローのロジック、ドメインの専門知識がまとめられています。インテリジェンスの仕組みを自社で構築する必要はありません。それはSysdigに組み込まれています。
すでに使用しているツールで機能します
エージェントはSlack、Jira、GitHubのようなシステムを接続するため、調査や対応は分断されたツール間ではなく、既存のワークフロー内で行われます。
セキュリティスタック全体からのシグナルを相関分析することで、より深いインサイトが得られ、より良い意思決定を可能にします。
そして、それは時間とともにさらに進化していきます
最初のやり取りの段階から、エージェントはあなたの環境に対するコンテキスト理解を構築していきます。何が重要なのか、何が通常状態なのか、そして何が最も優先されるべきなのかを把握します。あらゆるアクションが次の判断を改善し、優先順位付けと対応をさらに洗練させていきます。
セキュリティのためのAIと、AIのためのセキュリティ
私たちは、AIコーディングエージェントによって推進される新しい運用モデルを実現する一方で、それらのエージェント自体を保護することも重要な実践であると考えています。この点についても、Sysdigが対応します。私たちのプラットフォームは、AIワークロード、エージェント、そしてそれらの背後にあるデータを保護できるようにします。
AIコーディングエージェント向けのランタイムセキュリティは、エージェントの活動を監視し、不審な挙動を特定するとともに、リスクの優先順位付けを支援します。これは、環境内におけるエージェントのインストールやAI利用を自動検出することから始まり、承認済みAI、あるいは未承認AI(いわゆるシャドーAI)が、いつどこで利用されているかを把握できるようにします。あなたの環境内の他のあらゆるワークロードと同様に、私たちの目標は、リスクを管理しながら迅速に前進できるよう支援することです。
目的は、チームがAIを活用してより速く前進できるよう支援しながら、安全に運用するために必要な可視性とコントロールを保つことです。承認済みのAIと新たに登場するAIの利用の両方を把握することで、イノベーションのスピードを損なわずに社内ポリシーに沿った状態を維持できます。チームがコーディングエージェントやCopilotを日常業務に組み込んでいく中で、セキュリティもこの新しい働き方に合わせて進化していきます。
Sysdigがヘッドレス・クラウドセキュリティを目指すもの
クラウドセキュリティ市場は、長年にわたりダッシュボードを中心に競争してきました。より優れた可視化、より豊富なコンテキスト、よりスムーズな操作性、それらは依然として、UIを通じて運用するチームにとって重要です。しかし、もはやそれが決定的な優位性ではありません。現在進行している変化は、AI主導のワークフローへの移行です。そこでは、セキュリティはダッシュボードではなく、エージェントを通じて実行されます。このモデルにおける差別化要因は、ベンダーのデータ、専門知識、ワークフローが、どれだけ深くあなたのAI環境に組み込まれているかであり、インターフェースがどれほど洗練されているかではありません。
Headless Cloud Securityは、Sysdigがこの変化に対応するための方法です。セキュリティの知識、コンテキスト、ランタイムインテリジェンスをエージェントが直接使えるスキルとして提供することで、Sysdigはお客様のツール、自動化、AIスタックの中で、実際の業務の一部になります。ワークフローに組み込まれたソリューションは、やがてそのワークフローの基盤そのものになります。Sysdigが目指しているのは、AI主導の世界におけるクラウドセキュリティの基盤になることです。
さあ、始めましょう
Headless Cloud Securityのスキルは、本日より、既存のSysdigのお客様にご利用いただけます。すでにツールチェーンの一部としてコーディングエージェントを導入しているセキュリティエンジニアやプラットフォームエンジニアのために構築されています。
もしあなたが、エンジニアたちがAIを活用してセキュリティスタックを中心に新たな仕組みを構築し始めている組織のセキュリティリーダーであれば、ぜひ一度ご相談ください。